The Next 100 Years by George Friedman

The Next 100 Years by George Friedman,  2010

様々なビジネスがこの世の中にはあるのだなあと思った。この本の作者は「情報(インテリジェンス)と予測・予告(フォーキャスト)」をお客に売る会社Stratforの設立者で、オースティンのどこかに住んでおられるのだそうだ。

これから100年後がどのような世界なのかは誰にでも言える。発言の自由が保障されている限り、誰でも好き勝手なことが書ける。但し、「なるほど」と聞く人、読む人が納得させられるような予測は誰にでもできるものではない。ニューヨークタイムズのベストセラーにリストされるような情報分析・予測ができる人は特殊なその筋の方なのだろうという予測くらいは私にもできる。家にたまたまあったので、読んで見た。全部が「なるほど納得」とはいかなかった。が、前の100年で起きた周期的な地政的紛争、避けられなかった不況の説明は役立つ情報だった。

1900年 ヨーロッパは好況で、平和で、人々は全てがうまくいっていると感じていた。ヨーロッパが世界をコントロールするのだと。

1920年夏、ヨーロッパは瓦解した。その後、アメリカ、日本が浮上してきた。条約によって、ドイツは再浮上が難しいようにさせられた。

1940年 ドイツは再浮上し、フランスを占領し、ヨーロッパ全体をにらみをきかせた。ソビエトでは共産主義が生き延び、一人イギリスがドイツに対抗した。

1960年 戦争に敗れたドイツだけでなく、ヨーロッパ全体がソビエトチームとアメリカチームに分けられて、二つのチームがにらみ合った。一方、毛沢東率いる中国も穏やかではなかった。

1980年 アメリカはソビエトではなく、共産主義の北ベトナムに戦争で負けた。ベトナムに触手を伸ばしたソビエトに対抗するためにアメリカは中国に接近し、大統領と毛主席が握手をした。

2000年 ソビエト連邦は完全に崩壊した。世界的に富は栄え、平和で、紛争はハイチやコソボなど、地域的ものだと解釈された。そして、

2001年 9・11事件がおこった。

フリードマンは説明する。イスラム教徒たちにとって、かってのようなイスラム大帝国を構築しようという流れの中ではどうしてもアメリカを戦いに引き込む必要があった。アメリカは反撃し、イスラムの地に侵入したが、別に勝利を収めるのが目的ではない。ゴールはイスラム帝国が立ち上がるのを防げばいいだけである。

彼はCIAに関係した人だから、戦争は周期的に起こる山火事くらいに捉えているのだろう。彼はさらに、21世紀は小さな戦争が頻発するだろうが、大惨事にいたるようなものではないと言っている。

さらに続けて、この先、ロシアは人口減少、社会的基盤の不整備などで、力が弱る。彼はまた、現在、経済快進劇を演じて、アメリカの脅威となるだろうと思われているが中国は脅威とはならないと断言する。中国には強力な海軍がなく、そのシステムも整備されていない。それを増強するのは簡単ではないというのが一つの理由。また、過去、中国が外国に門戸を開放すると、沿岸部ばかりが栄え、内陸部は富を共有できなかった。今回もそれは起きている。この経済的不公平を是正しようとする動きが起きて、不安定になり、国力が衰えていく。

そういう状況の中で日本は再びアジアを圧倒する。韓国は日本に対抗するためにアメリカ、中国と組み、日本は孤立し、、、、エネルギーの取り合いなどが起こると戦争にでるだろうと、あまり聞きたくないことを2010年前に予測した。

2015年には石油の値段が急激な降下を見せた。中国と韓国は手を握り合うようにして、国際機関を動かして日本の過去の行いを現在の政治的資産にしようと企てている。中国とアメリカが南沙諸島問題で睨み合い(プロレスのような筋書きがあるのかどうか不明)、韓国は中国に擦り寄りながら、アメリカへの態度は明確にはしていない。人口減、医療費増大などの問題を抱えながら、日本は将来的にアジアを圧倒すると言えるのだろうか。