Monthly Archives: December 2015

「60歳までに知らないとヤバい定年再雇用の現実」榎本雅一

「60歳までに知らないとヤバい定年再雇用の現実」榎本雅一 2014年

読めば確実に役立つに違いない。が、積極的に手にしたくはない部類の本だろう。

20〜30代の人で、この本を読んでみようとする人は、人事部に勤務する人か、心配性の人だろう。

40代は仕事が忙しくて、いかにしたら売り上げを伸ばせるかの本を読むので忙しいだろう。本当は読んでおくべきだが。

50代に入ると、早期退職、一時解雇、追い出し部屋など景気の悪いニュースが目に入り、現実直視より、現実逃避をして、経済セミナーなどに時間を費やすかもしれない、心の片隅で読まなくちゃいけないと思いながら。

この本を読むと、日本は何と優しい国というか、思いやりのある国というか、同時に、お上が下々に問題を押し付ける国かとも思う。

アメリカは無感情に「あなたは必要ありません」と私有物を箱に詰めさせて、会社から出て行かせる。前に、メディア/テクノロジー系の日本の会社の追い出し部屋の話を読んだ時に、何と親切な企業かと驚いた。その部屋にいるのは無念かもしれないが、2年もサラリーを貰えるのだから、その間に無我夢中で勉強すれば、新しい技術をキャッチアップすることもできるだろうに、何をぐちぐち文句を言い、それをリポートしている記者も、会社に全責任があるような事を書いていて、無責任だと感じた。アメリカだったら、喜んで追い出し部屋に動く人がいるのではないかとも思った。

この本で著者は多くのデータと図を使って高年齢者雇用安定法を説明した後、

  • 高年齢者雇用アドバイザーの仕事(そういう専門職があることを知らなかった)
  • 再雇用の実態、よく言われているところの、「高齢者は豊富な知識と体験を備えた得難い人材」は本当かどうか
  • エラソーに「僕のスキルは部長をやることです」などと言い出す勘違いの高齢再雇用者から、自分の立場をわきまえて重宝がられている人などの事例を挙げて、再雇用の現場で上手くやっていくためのポイント
  • 高齢者が起業をする際の注意点
  • 企業、本人、社会への提言

を書いている。

歳取ることは、どこの国に住んでいようが避けて通れない。制度は異なったとしても、参考になる点を見出すと思う。

Cooper’s Adventures, Escape to Austin (日英バイリンガル) by Tomoko Hetherington

Cooper’s Adventures, Escape to Austin (日英バイリンガル)Tomoko Hetherington,  2015

Cooper, クーパーという男の子猫を主人公にした Tomoko Hetherington 作の絵本。

ペットと暮らしている人は誰彼お構いなしにペットについて話したい。人のペットの話はどうでも良くて、自分が話したい。特に猫は話題が尽きず、下手をすると、その話はモノローグのようになる。作者はテキサス州オースティンの動物愛護協会から子供3人が選んだ赤茶の猫をもらってきた。クリスマス直前の事だ。3人で面倒を見るように契約書にサインをさせたが、時折餌をあげるだけで、臭い仕事は作者の仕事になった。

その野良猫は子供たちがスクールバスに乗るのを見送り、子供の父親の海外赴任で東京に一緒に付いて行ったグローバル猫でもあった。作者は15年の猫の思い出、子供が小さかった時の体験をレトロタッチの色鉛筆画で表現した。先生の言うことを聞かずに教室を抜け出した猫が、道で寝ていた(車に轢かれた)アルマジロを起こして、牛と一緒に喧嘩をしたり、心躍らせながらオースティンを探検するストーリー。

 

 

なぜ、これほど作者の個人的なバックグラウンドが分かるのかと言えば、このレビューを書いているのが、Tomoko Hetherington本人であるからです。

Amazon.comにて発売開始